美しい足元は足袋から
「小股の切れ上がったいい女」という言い方があります。小股とはどこか?諸説ありますが、足の親指の付け根のことであり、小股が切れ上がったというのは足袋を美しく履いているという説があります。生活の中から足袋というものがなくなりつつある今、小股の切れ上がったという言葉も死語になってしまったのですが、美しく足袋を履いているとは、どういう状態なのでしょう?
それは、足袋が真っ白であることはいうまでもありませんが、皺が無く、足にフィットしているということなのです。
今はナイロンの伸縮性のある足袋があり、フィットはしますが、美しいかというと減点対象の面があります。伸縮性ゆえに足の形が出過ぎてデコボコしてしまいますし、ナイロンのヌルッとした質感が高級感に欠けます。それと、絹の着物との相性はよくありません。化繊は静電気を帯び ホコリを吸い、糸が強いのと放電により、八掛を痛めて、裂けやすくなってしまいます。
というわけで、前置きが長くなりましたが、美しい足袋は綿で、寸法が足にあっているということ。と京濱は思っています。大きいとそこらじゅうに皺がよります。小さいと足が痛い。ただ、足というのは人によって実に様々でして単純に23cmとか23.5cmとか靴のサイズだけでは決められません。
一番良いのは、足のあちこちのサイズを計り、自分だけの足袋をつくる「誂え足袋」ですが、これをしてくれる職人は日本に数人しかいなくなってしまいました。足袋を良く履くという方でしたら、作る価値はありますが 、京濱でご紹介していた京都の足袋職人さんも数年前に廃業されました。
京濱では様々なサイズ・型の足袋をお試し頂いてご自分に一番合うものをお選びいただける様に試着足袋をご用意しております。同じ23.5cmの足袋でも細いものからゆったりのものまで常時5種類を揃えております。もちろん1足単位での販売です。
足袋には履き方がございます。靴下のようにスルッと履けるものではありません。そのあたりも試着の際にアドバイスさせていただきます。履き方が悪くて履いたときに痛くなるということもございますし、履き方次第で履けなかった足袋が履けるということもございます。
ただし、足のサイズは様々で、感じ方も様々です。伸縮性のある足袋の方が気持ちが良いという方もいらっしゃるかと思います。色々な理由で、特に伸縮性が必要な方もいらっしゃいます。伸縮性の足袋、外反母趾用の足袋なども試着用をご用意していますので、今の足袋にご不満のある方は是非一度、御試着くださいませ。
現在の試着用足袋は、伸縮性含め15cm〜30cmまでございます。
22.0cm〜24.5cmまでは綿の5種類の形をご用意しています。










